相続した農地の行方と農地活用の選択肢|10年後に3割が担い手不在
- ブルーシーン行政書士事務所 矢野 雅哉
- 9月10日
- 読了時間: 3分
更新日:9月16日
10年後に3割の農地が担い手不在に―農水省が都道府県別データを公表
農林水産省は、2025年9月9日、「10年後に担い手がいなくなる農地の割合」を都道府県別に公表しました。
全国平均は約3割。東京や大阪では8割に達するなど、地域によっては深刻な担い手不足が浮き彫りになっています。
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公表の背景
今回のデータは、各市町村が策定した「地域計画」に基づくものです。
「地域計画」は、2023年4月施行の改正農業経営基盤強化促進法により義務付けられたもので、集落ごとに10年後の農地利用や担い手を示した「目標地図」を作成するものです。
つまり、この数字は「机上の計算」ではなく、各地域での話し合いの結果に基づいています。
調査によると、対象農地422万ヘクタールのうち32%にあたる134万ヘクタールで、10年後の耕作者が不在になるとされています。
特に都市部では深刻で、東京・大阪は8割、沖縄や徳島、香川でも7割が担い手不在になる見通しです。
なぜ農地が使われなくなるのか
農地の担い手不足は、以下のような要因が重なっています。
農業従事者の高齢化
後継者不足
相続後に農地をどう扱えばいいか分からない土地所有者の増加
兼業農家の減少や都市化による農地の縮小
その結果、「相続したけれど管理できていない農地」「活用したいが貸す相手がいない農地」等が急増しています。
農地を放置するとどうなる?
農地の担い手不足は、個人の土地所有者にも直接関係してきます。
相続した農地をどうしたらいいか分からない
貸したい・売りたいが手続きが煩雑
転用して活用したいが規制がある
こうしたケースは今後ますます増えるはずです。
また、農地をそのまま放置してしまうと、以下のようなリスクが考えられます。
固定資産税の負担だけが続く
雑草や害虫、景観の悪化による近隣トラブル
地域計画との不整合で、将来的に活用が難しくなる可能性
農水省が強調している通り、地域計画は「一度作って終わりではなく、継続的に見直していくもの」です。
つまり、土地所有者の方や農家の方が早めに動くことで、農地を有効に活かせる可能性もまだ十分に残されています。
まとめ
農水省の今回の調査で明らかになった「10年後に3割の農地が担い手不在」という現実は、決して他人事ではありません。
農地を所有している方やそのご家族、相続未登記の農地の管理に困っている方等は、
10年後にその農地がどうなっているのか
今のうちに何を準備すべきか
を考えるきっかけになるでしょう。
ブルーシーン行政書士事務所では、農地の売買・賃貸借、転用、相続に伴う手続き、農業委員会等関係各所への相談等をサポートしております。
特に福島県いわき市や双葉郡では、震災や原発事故の影響で耕作が難しい農地も多く、地域事情を理解した上での手続きが必要になります。
「うちの農地はどうすればよいのか?」と感じた方は、是非お気軽にご相談ください。

